防水工事のベストな時期は?防水工事のあれこれを徹底解説
目次
防水工事とは
防水工事は屋上やベランダに施す工事になります。この防水工事をすることによって屋上やバルコニーからの雨水の漏水を防いでいます。
ビルやマンションでは躯体工事にも施すこともありますが一般住宅とは全く施工工程も違うので今回は説明を一切しません。
人間で表すと雨が降れば着る、雨具(レインコート)のようなものです。レインコートが破れていれば人間も雨に濡れ風邪を引きます。建物に置いてもそれ程重要な工事になっています。
防水工事の種類
防水工事の種類には大きく分けて4種類の施工方法があります。
1ウレタン防水
ウレタン防水は現在日本の既存住宅が一番施工されている防水工事の施工方法とです。液体の防水材を塗装し数度の重ね塗りで防水性能を高める施工方法になっています。このウレタン防水の中でもさらに2つの施工方法があります。
1-1 密着工法
密着工法とはベランダやバルコニー等によく使用される防水工法です。
既存下地がウレタン防水の場合はこちらの密着工法がコストパフォーマンスがいいですね。
施工方法はしっかりと下地を洗浄し下地が悪い場合には下地を補修したのちに既存防水にプライマーを塗布しウレタン下地防水材を2回~3回塗布この間に下地の程度によりますが、補強布(クロス)を引き乾燥させたのちに仕上げ材のトップコートを2回塗布します。
1-2通気緩衝工法 (絶縁工法)
通気緩衝工法とは通気緩衝シートを敷きウレタン防水材を塗布する施工になります。
昔の賃貸マンションやビルの屋上で防水を施工していない建物に施工をするのにおすすめします。
防水加工をしていない場合下地がコンクリートになっています。このコンクリートが下地の場合コンクリートに浸み込んだ
水分が蒸発し密着工法だと水ぶくれの原因にもなりますので、そのような場合だとこちらの通気緩衝工法をご案内する場合があります。
通気緩衝工法は通気緩衝シートを敷く事によりコンクリート浸み込んだ水分が気温等で蒸発しても脱気筒を設けることにより通気緩衝シートの溝から水蒸気が逃げ水膨れがを抑えることができます。
2シート防水
シート防止には大きく分けて2種類あります。
2-1ゴムシート防水
このゴムシート防水は現在の日本の建築ではあまり使われなくなっています。日本では地震大国なので以前は伸縮性のあるゴムを利用したシート防水【ゴムシート防水】が主流でした。ゴムシート防水は接着工法のみとなっているので、下地の影響(クラック)を受けやすい事から施工頻度が減少傾向になっています。
2-2塩ビシート防水
塩ビシート防水には機械固定工法と接着工法の2工法があります。
2-2-1機械固定工法
この機械固定工法は下地(コンクリート等)と非接触状態にして施工をする工法なので地震等で生じた亀裂や躯体のズレにも影響されにくいとされています。
2-2-2接着工法
この接着工法はゴムシート防水と同じ施工方法で下地に塩ビシートを敷く工法です。
3FRP防水
《 FRPについて 》FRPは繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称で、ガラス繊維などの強化材(補強材)で補強されたプラスチック、という意味です。FRPは数々の優れた特性を持っており、例えば強度・耐水性・成型性が優れていることから、船舶、水槽、バスタブ、波板、自動車、屋根材等として広く使用されています。 なお、FRPの持つ優れた耐久性については、『これがFRPだ!』(プラスチック産業資材新聞)に紹介されています。 |
この上記のFRP材を使用して行うのがFRP防水です。現在の建売り住宅ではこのFRP防水を採用している事が多くなっておりその理由としては歩行性能・熱耐久性・耐久性に優れており都心部にお住まいの方等からベランダでガーデニングをしたいと言う希望等からこちらの防水工法が施工されていると考えられます。
4アスファルト防水
アスファルト防水は現在、基本的に住宅に使用をすることはありませんが、昭和後期までは居宅にこのアスファルト防水が使われていました。このアスファルト防水が使われて来なくなったのにはどうしてもアスファルトの臭いによる近隣からの苦情等がありアスファルト防水からウレタン防水へと変化しました。
防水工事のベストな時期
結論から言うと春・秋になります。逆に言うと夏や冬に防水工事をしてはいけないと言う訳ではありません。なぜ春・秋がベストかと言うと
防水材に液体・シートなどを用いられておりこの材質性能上、温度により伸縮を送り返す性質がありこの伸縮の影響を受けにくいとされているのがこの春・秋と言われているのでこの時期がベストです。
ただし夏でも冬でも正しい施工方法を施せば何も問題はありませんが、どうしても室内の行き来が生じる可能性があるので夏はエアコンをかけても窓の開け閉めで冷気逃げることや冬は冷気が入ってくるので春・秋にはあまりこの事は関係が無いことも理由に挙げられます。
防水のあれこれのまとめ
価格 (㎡) | 耐用年数(メンテナンス時期) | 適した箇所 | 適した建物 | |
ウレタン防水 密着工法 | 4,000円~ | 5年前後 | ベランダ・屋上 | 住宅・マンション・ビル |
ウレタン防水 通気緩衝工法 | 5,000円~ | 7年前後 | ベランダ・屋上 | 住宅・マンション・ビル |
シート防水 ゴムシート | 5,000円~ | 10年 | 屋上 | 住宅・マンション・ビル |
シート防水 塩ビシート機械固定工法 | 6,500円~ | 15年前後 | 屋上 | 住宅・マンション・ビル |
シート防水 塩ビシート接着工法 | 5,500円~ | 10年 | 屋上 | 住宅・マンション・ビル |
FRP防水 | 6,500円~ | 5年 | ベランダ | 住宅 |
アスファルト防水 | 7,000円~ | 15年前後 | 屋上 | マンション・ビル |
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